地域のコミュニティ活動の1つに子供会があります。
子供会は就学前3年の幼児から高校3年生年齢相当までを構成員として活動しています。(全国子ども会連合会公式HPより)
一昔前は、地域との繫がりを大事に考える人が多く、子供会に入ることは当然のように思われていましたが、現在は地域との関係を持たない世帯も多くなっており、子供会の意義が問われています。
ここでは、子供会をやるメリット・デメリットを紹介いたします。
子供会の目的は、子どもの健全な仲間づくりを手助けし、遊びを通じて社会の一員として必要な知識、技能、態度を学び、子ども達の心身の成長発達に大切な活動を促進していくことです。
子供会の活動は、大人が率先して指揮をとるのではなく、子どもが中心となって活動を進めていくというところが大きなポイントです。
子ども達は、役割分担をしながら10人前後で構成される班で活動を進めていきます。
子供会の運営も、会則に基づいて子どもが中心となり、自分で考え仲間と意見を共有して物事を進めていくことで、子ども達の思考力や協調性を成長させることができるのです。
子供会の活動内容は、社会的活動、スポーツ・レクリエーション活動、文化的活動、科学的活動、奉仕的活動などが行われています。
具体的な活動は、新入生歓迎会や、夏休みにはバーベキュー大会、水族館や遊園地に出かけたり、ラジオ体操、プール、ソフトボール大会やクリスマス会などの行事を開催したり、廃品回収やゴミ拾いなども行います。
子供会のメリットは、学校生活ではあまり関わることの少ない他学年の子ども達と一緒に活動することができる点です。
兄弟のいない子どもの場合、年上の子や年下の子とどのように接したらいいのかわからないこともあると思いますが、子供会では子ども達が中心となって活動するため、上の子が下の子の面倒をみるようになり、自然と他学年の子どもとの関わり方を学べます。
誰かに下の子を面倒みなさいと言われるよりも、周りの友達が面倒をみている姿を見た方が、自発的に面倒をみようという気持ちになるものです。
他にも、子供会は地域に根付いた活動であるため、近隣住民や高齢者の方と触れ合う機会があり、地域で子ども達の成長を見守ってもらうことができます。
自分達が住んでいる地域にはどのような人がいるのかを知ることで、子ども達が通学するときも遊びにいくときも、より安心できますね。
子供会のデメリットは、共働きなどで忙しい家庭には子供会行事が負担になってしまうことです。
もともとは任意加入だった子供会を半ば強制加入のようになっている地域もあります。
現代社会では共働き世帯が多くなっているので、なかなか活動に参加できないということで頭を悩ませている人も多いのです。
さらに子供会での活動には、会費が必要となり、学校での出費だけでなく子供会での出費は痛手になりますね。
また、たとえ仕事が忙しいと言っても、役員が回ってくることもあり、親の負担は大きいものになっています。
このようなことから人間関係のトラブルが起こるということも少なくありません。
子供会が子ども達にとってメリットとなることは、子供会を卒業した後でも幅広い年齢の友達ができているため、その後もいい関係が築けることです。
幼馴染みの存在は子どもにとってとても大きく、特別なものです。
例えば、小学校から中学校にあがるときに、先輩に1人でも友達がいればとても心強く安心ですね。
また、もし子どもが学校で自分の居場所がないと感じてしまったときでも、子供会という学校とは全く異なったコミュニティがあるということは、子どもの心のよりどころになることだってできます。
子ども達は子供会で、他学年の子ども達と関わってきたことで、コミュニケーション能力が備わって、学校生活や社会生活にもその能力がとても役立ちます。
子供会には、学校とは違って他学年の友人ができ、自分達で考えて仲間と意見を共有し一緒に活動していくことで、子どもひとりひとりが成長できるというメリットがありました。
一方で、共働き世帯などは子供会の行事が負担になってしまうことやそれぞれの家庭環境の違いからトラブルが起こるというデメリットがあります。
メリットとデメリットのある子供会ですが、子供会が子どもに与えるメリットについて考えると、子どもの健やかな成長のために子供会には参加していきたいですね。
ただそのためには、昔からの子供会のやり方を変える必要もあるでしょう。
色々な家庭環境でそれぞれが様々な事情を抱えているので、各家庭が無理なく子供会に参加できるように、地域で住民と話し合い、工夫して取り組んでいけたらいいですね。