遠足は、幼稚園や学校の一大イベントではないでしょうか。しかし、楽しみにしていた遠足の日に限って”熱を出してしまう”こともあります。熱が出た場合、バスに乗って移動するのであれば、車内で体調が悪化しないか心配で参加を見送るかもしれません。
今回は遠足前にできる熱対策を紹介します。遠足を台無しにしないためにも、ぜひ参考にしてみてください。
「遠足前に子どもが熱を出した」という話を聞いたことがある方も多いでしょう。
「遠足が楽しみすぎて、熱を出してしまうのではないか?」という話はよく聞きますが、実はこの話は本当かもしれません。
遠足などの行事前に熱が出る子どもは、当日が楽しみで仕方なくなり、興奮や緊張で眠りが浅くなっていることも考えられます。
睡眠が十分に取れなければ、体を休められず、疲れが残ったままになってしまいます。
体が疲れていると免疫力が低下し、細菌やウイルスに感染しやすくなります。
この時に体内に細菌やウイルスが入ると、体がこれらと戦うことで熱が出てしまうことがあるのです。
当日に熱を出さないよう、事前にできる対策をして備えましょう。効果には個人差がありますが、一般的に効果があるとされている対策を紹介します。
まず外出先から戻った際は、うがいと手洗いを徹底しましょう。菌を体内に入れないようにすることが大切です。
疲れが溜まった状態では熱が出やすくなりますので、体に疲れを溜めないことも大切です。
疲れを溜めないためには、普段から規則正しい生活を送る必要があります。
早寝早起きをして、十分な睡眠を取るよう心がけましょう。眠くない日でも、いつも決まった時間に布団に入って、ゆっくり過ごすようにしている人もいます。
遠足前夜に眠れなくても起きて行動せず、布団に入って横になり、目をつぶったほうが体を休ませられるでしょう。
普段の食事は、肉や魚、色の濃い野菜、海藻類や牛乳などの乳製品をバランス良く食べて、体の中の調子を整えるようにしましょう。
◇前兆に注意する
子どもが熱を出す前兆を見極めれば、悪化を防ぐことができるかもしれません。
個人差はありますが、一般的な子どもの発熱の前兆を3つご紹介します。
熱を出す前兆の1つに、食欲が増すことが挙げられます。
体内に風邪の菌やウイルスが入ってくると、体はウイルスと戦うリンパ球を増やすため、副交感神経が優位になります。そうなると胃腸の働きが活発になります。子どもの食欲が増した時は、発熱に注意してください。
2つ目の前兆は、急に甘えてくることです。
熱が出る前は、関節が痛くなったり寒気がしたりするなど、体に異変が出てきます。子どもはその異変をうまく言葉で伝えられないため、家族の方などに甘えてくることがあります。
3つ目の前兆は、いつもよりはっきりした二重まぶたになることです。
二重まぶたになる原因の1つに、疲れや睡眠不足によって、目の周りの血流が悪くなることが挙げられます。
疲れが溜まっていると、免疫力が落ちて風邪をひきやすくなるので、二重まぶたになった時は注意が必要です。
体調管理に気を付けていても、熱が出てしまうことがあります。
もしも、遠足の2日前に熱が出てしまった場合、どのように対処すればいいのでしょうか。
まず、熱が出た場合は無理をさせず、安静にしてゆっくり休ませることが大切です。
熱があるからといって、すぐに解熱剤を飲ませる必要はありません。
解熱剤は高熱によるつらい症状を緩和し、睡眠や水分を摂りやすくするために使用するものと考えておきましょう。
熱に加えて寒気がある時は、布団を多めにかけて体を温めます。
熱が上がりきって汗が大量に出てきたら、手足を布団から出し、体内の熱を外に逃がしましょう。
また、大量に汗をかくと体内の水分が失われるので、こまめに水分補給をしてください。
汗をかいた下着や服は新しいものに着替え、できれば着替えの際に温かい蒸しタオルで体の汗を拭いてあげると快方に向かうことがあります。
高熱が続く場合や熱以外の症状がある場合は、すぐにかかりつけの医院で受診してください。
遠足の前に熱が出た場合は、行ってもいい条件、行ってはいけない条件をお医者さんから指示してもらっておけば、適切な判断ができます。
受診した際に、「当日の朝、熱が下がっていたら遠足に行ってもいいか」と聞いておくといいでしょう。
ただし、熱が下がれば行ってもいいという指示があっても、熱以外の症状があれば、大事をとって休んだほうがいいかもしれません。
遠足に行く場合は、引率の先生に熱が出ていたことをきちんと伝えておき、遠足中に体調が悪くなった場合にでも、すぐに対応してもらえるようにしておくと安心です。
熱を出しやすい子どもは、遠足の前日まで元気に過ごしていても、楽しみにしていた分疲れが溜まっており、当日熱を出してしまうことも考えられます。
熱を出しやすい子どもは、遠足のバスの中でも体調が悪くならないよう、こまめに水分補給をし、マスクを着用して乗車することをおすすめします。
遠足の思い出は、日々の思い出よりも色濃く残るはずです。お友達と楽しい思い出を一緒につくるためにも、遠足前の熱対策をしっかりと行っておきましょう。